
「海外FXは申告しなければ課税されないのでは?」
「海外の業者だから海外口座に出金すればバレないんじゃないの?」
せっかく苦労して得た利益だからなるべく税金は払いたくない…。
その気持ちは分かりますが、危険です!
結論、海外FXで得た利益を申告しないと「脱税」になり、抜け道はありません。
そして脱税すると延滞税や無申告加算税など余計に支払わないといけなくなってしまいます。
節税方法はありますが、今回は「なぜ申告しないとバレるのか?」に焦点を当てていきます。
この記事では、「海外FXの税金に抜け道がない3つの理由」を分かりやすく解説します!
- 金融機関のデータ
- 国外送金等調書
- CRS
海外FXの税金に抜け道がない理由①:金融機関のデータ
まず、海外FXに証拠金を入金する際は、必ず金融機関を経由する必要があります。
- 銀行振込
- クレジットカードやデビットカード
- bitwalletなどのオンラインウォレット
上記を使用するため、各金融機関に「入出金のデータ」が履歴として残ります。
つまり、あなたが海外FXに入金、出金した履歴は、税務署に全て把握されていると思った方が良いです。
最近はオンラインウォレットのbitwalletに対応している海外FX業者が増えており、「銀行口座とクレジットカード以外」を使えばバレないと思う人もいるようです。
しかし、税務署は取引データを確認できるので入出金履歴を全て把握しています。
海外FXの口座に入金する場合、金融機関を使わない方法はないので、抜け道はないと思った方が良いでしょう。
海外FXの税金に抜け道がない理由②:国外送金等調書
上記のような金融機関を通して100万円以上の海外送金をしたり、逆に海外から入金があった場合、金融機関は税務署に通知することが義務とされており、これを「国外送金等調書」と言います。
通知される内容は、
- 送金者
- 受領者
- 本人口座番号
- 金融機関
- 金額
- 送金の目的
海外FXで利益が出せるようになると、100万円単位で入出金するトレーダーも多いので、いずれはあなたのお金もこの国外送金等調書として通知されるのです。
ちなみに100万円以下なら国外送金等調書の対象外となりますが、「それなら99万円以下で何度も海外送金すれば良いのでは?」と思う人もいるかもしれません。
しかし、そもそも金融機関に履歴が残るので、どのみち抜け道はないと考えましょう。
海外FXの税金に抜け道がない理由③:CRS
CRSとは「Common Reporting Standard」の略で「共通報告基準」のこと。
これは非居住者が保有する海外の銀行口座や証券口座の情報を、自国の税務当局に報告するというマネーロンダリング防止のための国際基準です。
例えば、あなたが日本在住の日本人で香港に口座を持っており、海外FXの利益をその香港の口座に出金すれば、CRSに基づいて日本の税務当局に報告されるということです。
つまり、香港やシンガポールのようなタックスヘイブン(租税回避地)の銀行口座であろうと、日本在住の日本人であれば海外口座の履歴は日本の税務署に筒抜けです。
CRS加盟国は日本を含み100カ国以上で、香港、シンガポール、スイスなど、先進国やタックスヘイブンで有名な国が加盟しています。
「海外口座を使えば課税の抜け道になる」と勘違いしている人も多いので、気をつけましょう!
海外FXの税金に抜け道がない理由:まとめ
以上、「海外FXの税金に抜け道がない3つの理由」を解説しました。
結論、海外FXの利益は申告しないと「脱税」になってしまいます。
理由は、
- 金融機関のデータ
- 国外送金等調書
- CRS
が存在し、納税の抜け道はありません。
「せっかく海外FXで得た利益だから、なるべく納税したくない…」という気持ちは分からなくはないですが、余計な手間と支払いを増やさない為にもキチンと申告するのが賢明です。